2024年07月20日

 7月の大楠山トレッキング

今朝まで雨が降っていたので. 大楠山入り口もなんとなくしっとりしています。


道の脇に広がる 昔ながらの青いツユクサの花が
夏を感じさせてくれています。

1*つゆくさ.jpg


道を覆うようにヤブマオが茎を広げています。

2*ヤブマオ.jpg

動物のしっぽみたいに長く伸びているのは花。



芦名堰は 今 ミズキンバイが花盛りです。

3*ミズキンバイJPG.jpg

これはおおくすエコミュージアムの会が「芦名堰の整備活動」に取り組み始めた頃に
貴重な在来種として移植したものです。

ほんの僅かな株だったものが 20年以上も経った今 すっかり落ち着いて
花もたくさん咲くようになりました。
現在 この「ミズキンバイ」は絶滅危惧種になっています。


登山道に沿った土手に白いヤブミョウガの花が並んでいます。

5-2:ヤブミョウガ花1.jpg


その中にやはり白い花ですがカラスウリの名残花が見えました。
カラスウリの花は一夜咲きですから 今朝咲いた花ですね。

7*カラスウリ花.jpg

なんとも怪しく幻想的な花です。
夜に咲いて 夜行性のスズメガたちに蜜を吸わせ 花粉を運んでくれるのを待っているんですって。


白い花ばかりの中に オレンジ色の小さな花が・・・。
名前が気の毒なボロギクですね。

6*ボロギク.jpg

牧野富太郎さんからこんな名前を頂いたなんて 気の毒ね。


最近は大楠山でキノコを見かけなくなりましたが 小さいキノコたちを見つけました。

10ハリガネタケ_1.jpg
ハリガネダケ


11*ハナオチバタケ2.jpg
ハナオチバタケ

黄色いキンミズヒキが咲いています。

13キンミズヒキ.jpg


落ち葉の陰にゴソゴソ動くものが・・・

14*すじくわがた.jpg
スジクワガタ

小さいクワガタです。

オサムシも発見!

15*オサムシJPG.jpg


これはなんだ?

16*シンジュサン幼虫.jpg

どうやらシンジュサンという大型の蛾の幼虫らしいことがわかりました。

シンジュサン.jpg
成虫 : ネットから借用

この時期は チョウチョたちが卵を産むために飛び回ったり
産んだ卵が幼虫や蛹になって葉っぱの陰にいたり 
いろいろな虫や幼虫を目にすることができるシーズンです。

きっといろいろな虫や幼虫たちが餌にするからなんだな。
ビリビリの葉っぱが目立ちます。

16*ビリビリ1.jpg

16*ビリビリ2JPG.jpg


登山道周辺の草むらや道のあちこちで蝶々たちが飛び交っています。

動きが速くて 下手くそカメラマンには撮影ができない!

17-2*ルリしじみ?.jpg


17*カラスあげは.jpg
カラスアゲハ

そして面白い姿のさなぎ

17-3*ジャコウあげはさなぎ_1.jpg
ジャコウアゲハのさなぎ


キャッ!!
とんでもないものまで登場です。

18*マムシ1.jpg

道端の倒木の上で お昼寝中のマムシです。
みんな そろりそろりと離れて その場を通り過ぎました。

茂った草で見えないけれど こういうのが潜んでいるから
やたらに藪には入らないことですね。


涼しげなアキノタムラソウが咲いていました。

19*アキノタムラソウ.jpg

こちらはピンクの小さい花が可愛らしいニガクサ。

20*にがくさ_1.jpg

中腹からの今日の眺めは霞んでいます。

21*眺望.jpg

中腹に茂っているキブシの実はぐりぐりしていてずいぶん立派です。

22*キブシ.jpg

山頂に近づいたところでウバユリがひっそり静かに花を咲かせていました。

24*ウバユリ.jpg

清楚で上品な姿だなぁ・・・。


茂みの中に小さい黄色い花が咲いていました。
ダイコンソウというのだそうです。

25*だいこんそう.jpg

なぜ どこが ダイコン?

反対側の土手に赤い実を発見!
ナワシロイチゴの実だ。

28*ナワシロイチゴ実.jpg

瑞々しくて美味しそう。

ナワシロイチゴの実の上に シシウドの花が覆いかぶさっていました。

29*シシウド.jpg


今日は前日から早朝までの雨のせいもあり
湿度の高い蒸し暑い1日で みんな汗 ダクダク・・・。

帰りに立ち寄った芦名堰では いつの間にかカワセミが飛んできて
目を楽しませてくれました。

30*カワセミ1.jpg


綺麗なチョウチョたちの乱舞も見たし さなぎや虫たちも見たし
なんと言ってもマムシに出会ったし 最後にカワセミにも会えたし・・・
「今日は 充実したトレッキングだったね!」 と話しながら解散しました。


かわせみ.jpg




posted by kogera at 18:41| Comment(0) | 大楠山トレッキング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年06月23日

6月の大楠山トレッキング

6月19日は大楠山トレッキングの日でした。

前日は横須賀市に警報が発令されるほどの大雨でしたが
天気はまずまずで
熱中症が案じられるほどの夏日の警告が出されるほど・・・

水分をたっぷりかかえて
参加しました。


参加者は6名
定刻通りに出発しました

途中の畑では 地面に染み込んだ前日の雨が湯気になって立ちのぼっていました。

*1畑の湯気.jpg


芦名堰は鳥の気配はなく トンボが忙しそうに飛び回っていました

*2芦名堰.jpg

水面にはミズキンバイの葉が広がっていました

2ミズキンバイ今.jpg

ミズキンバイは 全国でも4県しか生息が確認できていない絶滅危惧種の在来種です

2ミズキンバイ.jpg
(芦名堰で撮影した 在来種のミズキンバイ)

似たようなものにオオバナミズキンバイというのがありますが
こちらは猛烈な繁殖力を持つ特定外来生物に指定されている外来種です
在来種に比べると葉が細くて花が大きいのが特徴です

2オオバナ・・.jpg

外来種のオオバナミズキンバイ
(ネットから借用)



先月 華やかに白い花を咲かせていたマルバウツギも姿を変えて
すっかり実になっていました 

4マルバウツギ花残骸jpeg.jpg


草の中に赤い実がチラチラしています
先月可愛いピンクの花を咲かせていたナワシロイチゴです

4ナワシロ.jpg

先月見た可愛い花はツヤツヤした可愛らしい実になっていました

11ナワシロイチゴ.JPG
(5月のトレッキングで撮影)

あちこちの葉の上に 小さな虫たちがゴソゴソやっていました

5.バッタjpeg.jpg

6デンデンムシ.jpg

なんだか怪しいヤツもいます

7マイマイガ.jpg

これはマイマイガという毒蛾の幼虫ではないかしら?
触ると危険!


こちらはどうやらアゲハ蝶の幼虫みたい
虫博士のN氏が参加していないので確実なことがわかりません

8.ミヤマカラスアゲハ幼虫jpeg.jpg

ちなみに もしミヤマカラスアゲハの幼虫だとしたら・・
蝶になった時の姿はそれはそれはとても美しいはず



ここにも赤い実が見えます

10鬼しばりMG_0751.jpg

オニシバリの実です


おや 
珍しくキノコが出ています

9キノコ.jpg

最近はキノコにお目にかかることがとても少なくなりました

山の樹木が倒木や枯れた現象で明るくなったからかしら?


そろそろ見られるかな・・と思っていたムラサキシキブの花に出会えました

13ムラサキ式ぶ.jpg



中腹までやってきました
朝より晴れてきたので. 丹沢の山並みを見ることができました

15展望.jpg

茂っている樹木の中にキブシが伸びています

ここに伸びているキブシは 特に実が大きくて房が長いので
このキブシはきっとハチジョウキブシという種類ではないかしら・・
とみんなで品定めをしました

14.八丈キブシjpeg.jpg



最近の登山道は 整備組合の人たちの活動がないので草ぼうぼう
ともすると 両脇が草で覆われて. 登山道も道幅が狭くなっているような気がします


19登山道.jpg


道にはヤブガラシが全くやりたい放題の状態で
花を咲かせて 伸びたいだけ伸びています

わが家の庭だったらすぐに抜いてしまうのだけれど・・・

エナガさんが「ほら ここにメシベが残っているよ」と言われて
初めて藪枯らしの花を観察してみました

IMG_0777.jpeg

ほぉ〜 

お前さんも子孫を残すために頑張っていたのね と
一応 その努力は認めましたが
我が家の庭に伸びたヤブガラシだったら・・・直ちに抜く!



サイコロステーキみたいな形をしたマユミの実がたくさん下がっていました

17.まゆみjpeg.jpg

赤くなった時の方が可愛いな・・・


道にイヌビワの実が落ちていました

21イヌびわ.jpg


あけびも転がっていました

26あけび.jpg

きっと昨夜の強い風雨で落ちたのでしょう



山頂近くのコウゾの木にはオレンジ色の実がたくさんなっていました

22こうぞの実.jpg

食べてみたら クワほどはっきりした味はなく ぬるっとした食感です


この日は 芦名堰の整備活動の今後を考えて
自然環境共生課・河川課の人たちと現地の確認調査を予定していたので

遅れないように下山しました

27芦名堰の今後.jpg

今日の調査は おおくすエコが 今までどういう思いで芦名堰の整備活動を続けてきたか
目指していたことや過去におこなった体験や成果などを伝え
どこのエリアにどんな植物が広がっているか 大切に残したい絶滅危惧種はどこにあるか
などを話しながら調査しました

28堰の今後.jpg

今後も子どもたちの学習の場に活用できるビオトープとして 残していきたいものです


E382ABE383AFE382BBE3839FE382A4E383A9E382B9E38388-thumbnail2-thumbnail2.jpg







posted by kogera at 00:32| Comment(0) | 大楠山トレッキング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年05月21日

5月の大楠山トレッキング

朝から曇の多い空です。

1そら 雲.JPG


大楠山はエゴとウツギの花が楽しめる季節かな・・・

芦名堰にはカメラおじさんがいて「カワセミがいるよ」と
教えてくれました

5芦名堰IMG_07331.JPG

芦名堰は瑞々し新緑に囲まれて美しい佇まいで静まり返っていました

4カワセミ.JPG

堰の奥にはカルガモのご夫婦が羽繕いをしていました

6カルガモ.JPG

登山道を進むと足元が白くなっています
上から落ちた花でしょうか 茎でしょうか・・・?

7まゆみの花.JPG

見上げると高いところにまゆみの花が見えました
数日前の強い風と雨に打たれてバラバラと落ちた様子が想像できます

7まゆみ枝.JPG

登山道のウツギの花はもっと花盛りかと思いましたが
もう見ごろを過ぎたようです

大楠山にはウツギと名のつく花が色々見られます

9ウツギ花.JPG
ウツギ

9マルバうつぎ.JPG
マルバウツギ

9コゴメウツギ.JPG
コゴメウツギ

他にはハコネウツギというのがいて
登山道のハコネウツギも花を咲かせていました

9ハコネウツギ.JPG
ハコネウツギ


いずれも広くはウツギ属に入るようですが
植物学上ではそれぞれ微妙に違う科に属しているとのことです

ウツギ:ユキノシタ科
マルバウツギ:ユキノシタ科
コゴメウツギ:バラ科
ハコネウツギ:スイカズラ科


カワセミ記者の記憶力では それぞれが属する科は
なかなか覚えられませんが
同じ『ウツギ」と名付けられながらグループ違いがいるんだな・・・・・と
いうことは覚えておきま〜す

ウツギの花の下にナワシロイチゴの花が咲いていました
ピンクの色が可愛らしいですね

11ナワシロイチゴ.JPG

実が美味しい・・と知るとなお可愛いくていとおしく いい子だな


5月の大楠山トレッキングは大好き!

だって登山道の入り口ではウツギの花が迎えてくれ
中腹ではエゴの花が美しい姿と素敵な香りを漂わせて
山歩きをさらに楽しいものにしてくれますからね

12エゴ.JPG
エゴ


12エゴ花JPG.JPG


いつもの中腹からの景色は 遠くがちょっと霞んでいました

16.展望JPG.JPG

16展望2.JPG

今の時期は花も綺麗ですが樹木の新芽も瑞々しくて美しい姿です
タブの木の新芽が赤く萌えていて まるで花のような鮮やかさ!

17.タブJPG.JPG

シロダモの新芽も柔らかそうな産毛をつけています

10シロダモ.jpg


産毛をこすったらテカテカになっちゃった!

10しろだもJPG.JPG


雲の多かった空もお昼近くなったら青く晴れてきました

22.空JPG.JPG

草の間にこの時期ならでは・・・・
エビネランやサイハイランが華麗な姿でひっそりと咲いていました

22エビネ.JPG

23.サイハイラン#JPG.JPG

おやおや・・・ヒトリシズカも花を咲かせています

20ヒトリシズカJPG.JPG

よく見るとヒトリではなくて
葉の間に2本や3本の花が伸びているのがあ理ますね
フタリシズカ・・・サンニンシズカ・・というのかしら?
中に5本くらい伸びているのもいますけれど・・・
こんなにいたら もう「シズカ」とはいえないだろうね


21.ヒトリしずかJPG.JPG


山頂が近づくにつれ晴れてきて夏のような陽気になってきました

そうなると・・・出てきますね! 蝶々やら虫やら
葉っぱの上や 葉っぱの中や 幼虫たちが育っています
ずいぶん毛深い毛虫も登場

24 蛾の幼虫.JPG

24.毛虫JPG.JPG

24.幼虫JPG.JPG
サルトリイバラにいるからルリタテハの幼虫かな(?)


24.バッタJPG.JPG

24からむしJPG.JPG
中を見ると・・・

24JPG.JPG

卵の産みつけ場所を探しているのか蝶たちも忙そうです

25.ミスジJPG.JPG
ミスジチョウ



先月のトレッキングで花がたくさん咲いていた山頂付近のクサイチゴは
赤い実になっていました

26くさいちJPG.JPG


今回もAさんの篠笛演奏を聴くことができ楽しいひとときになりました

28篠笛.JPG


帰りは芦名口におりました

29.trekkJPG.JPG


途中立ち寄った芦名堰ではツバメが何度もやってきて
堰の中の干潟の泥を夫婦でせっせと運んでいました

32.ツバメJPG.JPG

近くのどこかに巣を構築中なんでしょう


5月は生き物たちが大忙しに活躍していて
山全体がイキイキとしています

とても気持ちの良いトレッキングでした

E382ABE383AFE382BBE3839FE382A4E383A9E382B9E38388-thumbnail2-thumbnail2.jpg
posted by kogera at 12:54| Comment(0) | 観察会や活動の情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする