2019年05月26日

植物観察会

天気予報では、今日は「夏日」とのこと。
確かに夏めいた空の色です。

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時間通り集まった参加者たちも  みなさん今日の日差しの強さに
「暑いですね」と汗をぬぐっていました。


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今日の参加者は18名。スタッフと講師を合わせて総勢27名になりました。
紹介や挨拶を済ませ、時間通りにスタートしました。

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芦名堰を通り過ぎて登山道に入り、まず「これは・・・」と注目をしたのは
白い花をつけたマルバウツギ。

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『・・・ウツギ』という名のウツギの名を持つ木々はいろいろありますが
このマルバウツギのお仲間は『ヒメウツギ・マルバウツギ・ウツギ』の3種類で、
これらはユキノシタ科のウツギ属にくくられる同一の仲間なのだそうです。

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ヒメウツギ(葉が無毛 この辺りでは森戸川の奥で見られるとのこと)


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マルバウツギ(今 大楠山登山道で観察できる)


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ウツギ (ネットから借用)(葉が有毛。『卯の花』と言われている。花の時期がやや遅く6月 梅雨時。)


他に大楠山登山道で良く見かけるもので「・・ウツギ」と言っているものに
コゴメウツギがありますが、これは『バラ科』に属し、
ハコネウツギは『スイカズラ科』・・といった具合で
「ウツギ」の名は数々あれど、同じ仲間は上記の3種だそうです。


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コゴメウツギ

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ハコネウツギ





ついでに足元の「ユキノシタ科のユキノシタはこれですよ」と大森氏。
足元を見るとユキノシタが小さな花を咲かせていました。


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ユキノシタの花


道の脇の茂みにはいろいろな草花が花を咲かせては 種になる作業を続けています。


春に咲いた花がすっかり種になって風に運ばれる準備中のオニタビラコや
ほとんどの穂綿の種が風に運ばれたようすのツルカノコソウ

オニタビラコ.jpg
オニタビラコ


ツルカノコ.jpg
ツルカノコソウ



数日前に大楠山トレッキングで歩いた時にはスダジイは花を咲かせていましたが
今日見ると花はすっかりなくなっていました。

花の後を見てみると 小さなプチッとしたのが残っていました。

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これが実になっていく始まりだと言われて
「ようし! 毎月大楠山を歩く時にここをチェックして
スダジイの実の成長を確認しよう・・」と思いつきました。

(多分・・すっかり忘れて ここを通り過ぎちゃいそうな予感ですがね)



ヤブニッケイはこれから花が咲く準備。
小さい蕾がいっぱい付いていました。


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いつもあまり気が付かずにいたこの雑草・・・
アキカラマツという洒落た名前を聞いて
これから気にかけてやることにしました。

洒落た名前の由来は 花がカラマツのようだから・・ということでした。
花の時期は晩夏から秋にかけてとのこと。


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アキカラマツ


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アキカラマツの花(ネットから借用)

よし よし・・
お前さんもこれから目をかけて 成長を気にしてやるから
秋には ちゃんとカラマツのような花を見せてちょうだいね。



毎月のトレッキングに参加することで
この辺りにあの木が・・・あの辺にはあの花が・・と
覚えの悪いカワセミ記者も  最近 少しずつ花や木の所在を覚え始めたところです。


山側の傾斜面に 野ばらがあったな〜〜とは知っていましたが
それがテリハノイバラという名前だとは知りませんでした。


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テリハノイバラ

というか・・・ 栽培種以外の自生しているバラは
どれも「野ばら」で一種類なのかと思っていました。

ところがどうやら「野ばら」はシューベルトで 
植物の方は「ノイバラ」と言うべきなんだ・・・と知った次第。

その上 ノイバラにも種類があって
大楠山の登山道で見ていたテリハノイバラは 文字通り葉に光沢があって小さめで
花はポツポツと離れて咲くとのこと。

ノイバラは 葉に光沢は無く 花はややまとまって咲くそうです。

今日教えられて知りました。




夏のような今日の日差しに トンボ君も飛び出しました。

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種類や名前はわかりませんが 細身で小さいので「イトトンボ」と称しておきましょう。




茂みにサイハイランがひっそりと花を咲かせていました。

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樹木にからまって伸びた蔓に 白い花が咲いています。

「テイカカズラですね。 藤原定家のテイカです」
「種が面白いです・・」と大森氏。

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そうか・・!

秋になるとぶらぶら長いサヤ状のかたちの実になって 
中から穂綿みたいな種が飛び出す・・アレか・・。

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テイカカズラの種(ネットから借用)

 

シロダモの木に実が付いています。

シロダモは秋に花が咲いて
一年がかりでやっと実になるのんびり屋の樹です。

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今 樹についている実は去年の秋に花が咲いたもので
今年の秋に赤くなり そしていっしょに花も咲く・・・。

「花と実が一緒に見られる樹なんですよ」と言うことでした。



今日は『暑さに要注意』の警告が出された夏のような陽気ですが
大楠山の登山道は樹木が豊かで木陰が多いので
気持ちよく観察会を進められます。

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やがて 例のオオバウマノスズクサの花がさいているところへやってきました。

不思議な姿をした花なので 皆さんカメラを向けて記録に励みます。


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花も不思議なかたちをしていますが これから実になっていくようすも面白いので  
秋が楽しみです。




山頂近くなってきました。

道の左手の藪の マムシグサの花がまだ咲き残っていて 
みんなで観察しました。

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失礼ながら しぼみ始めた花の根元をめくってみると
中にはもう種が見えていました。

ウラシマソウと同じで これが赤いトウモロコシになるんですね。

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花が枯れて実が成熟したようす(ネットから借用)




予定時間より少し早く山頂広場に着きました。


山頂の菜の花畑の向こうでお弁当です。

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途中にあるエゴノキの花は満開でした。

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山頂奥の木陰の場所で 挨拶をして解散となりました。


大森先生 今日いち日 たくさんの解説をしてくださり 
ありがとうございました。

植物のいろいろなことをお話しいただいて 
カワセミ記者は にわかに植物専門家になった気分!

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次回の 大楠山トレッキングが ますます楽しみになりました。




昼食後は 前田川方面に下るグループや 
「平作方面に下ります」と言って途中から別れる方があったり・・。

それぞれのルートで下山しました。


今日お集まりくださった皆さん ご参加ありがとうございました。

またお会い出来るのを楽しみにしています。



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2019年05月25日

植物観察会のお知らせ

5月25日(土)

  この観察会は無事に終了しました


今日の植物観察会は予定通り行います。

えごのき.jpg


暑い陽気になるとの予報です。
熱中症対策をしっかりしてお出かけください。

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たくさんの植物達と ご参加をお待ちしています。

はこねうつぎ.jpg




かわせみ.jpg
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2019年05月19日

5月の大楠山トレッキング

なんとなく雨が降りそうな怪しい雲ゆきですが
天気予報ではなんとかもつらしいとのことで 今月のトレッキングは決行です。

今日の参加者は12名。

毎回参加のNさんは とにかく虫の大好きな虫博士オジさん。
今日は 歩き出す前に みんなに蝶の標本を見せてくれました。

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山は 先月よりさらに緑が濃くなって 瑞々しさが増しています。
さっそく登山道の入り口で マルバウツギの白い花が私たちを出迎えてくれました。

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傍には スイカズラもひっそり花を咲かせていました。

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今日の芦名堰はシンとして 鳥の姿はありません。


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一人で草むらをかき混ぜている虫のNさんは
もう何かを見つけたようです。

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抱えている図鑑を調べてヤハズカミキリと判明したようでした。

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いつも歩いている大楠山ですが 花や鳥だけでなく
こういう小さな昆虫が葉の影や 樹木の表面にいるんですねぇ。

今まで こういう小さな生き物たちは
カワセミ記者の目にはまったく見えていませんでした。

今日は目をこすってがんばりまーす。



道には マルバウツギだけでなくコゴメウツギも小さな花を咲かせていました。


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大楠山は日陰になっているところが多いので そのせいでしょうか
もともとの環境なのでしょうか シダの種類がとても多く自生している場所だと聞いています。


登山道を入ると まず 私でも見分けられる
リョウメンシダと アスカイノデが茂っています。

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リョウメンシダ

アスカイノデの新芽は毛むくじゃらでまさにイノシシの手みたいです。

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アスカイノデ


そして よく見かける感じの・・・ホシダ。

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ホシダ


少し先が赤っぽくなっている ベニシダ。

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ベニシダ


頂上付近の茂みでられるジュウモンジシダ 

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ジュウモンジシダ

さらに それぞれに類似したいろいろな種類があるそうですが
カワセミ記者には判明できません!

専門家に言わせると 大楠山はシダの宝庫なんだそうです。

昨日の雨に シダたちはますます色を鮮やかにして茂っていました。


シダの生い茂る道を進むと日が差して明るくなります。



足元に白い花が落ちていて なんとなくいい香りが漂っています。

「あっ エゴの花だな」

大楠山の中の 私のお気に入りの花です。

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高いところに白いエゴの花がいっぱい咲いているのが見えました。


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昨日の雨の雫をまだ抱えて 濡れた姿でいるのは・・・これは・・・何?

エナガさんが ツルカノコソウの花の終わった姿だと 
教えてくれました。


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トベラの花も雨つぶを抱えながら白い小さな花を咲かせて 独特の香りを漂わせています。

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花のあとには丸い実がついて やがて弾けると中に真っ赤な種を見ることができます。

この樹は海風に強いので 大楠地域では当たり前のように家囲いに使われているため
日常的によく見る樹です。



寒い時期にカマツカの木を見て 白い花を見たいものだと思っていましたが
残念ながら 花の姿は終わっていて見ることができせんでした。

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キブシも花が終わってグルグリした実に姿を変えていました。


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日当たりの良い草むらに可愛い花が見えました。

ピンクの口紅を塗った小さな唇みたい。

ナワシロイチゴだったかな?

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イヌガヤの新芽が伸びていました。
葉先に新芽が出るのも面白い姿です。

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カワセミ記者も 目をこすったので見つけましたよ!

小さい黒いやつが葉の上をゴソゴソやっています。


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これはN氏によるとアカタテハの幼虫だそうです。

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アカタテハ蝶(ネットから借用)


Nさんはもっと面白い幼虫を見つけました。

まるで鳥の糞みたいな姿をした幼虫です。

名前もそのまま・・・「トリノフンダマシ」だって!


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クモの仲間の幼虫だそうです。

鳥に食べられる心配はないだろうけれど・・・。

フンになる以外 他になにか考えられなかったのかね?


大人になったらどんな姿になる蜘蛛か調べてみたら
大人なってもトリノフンから脱しきれなくて
成虫自体が「トリノフンダマシ」や「オオトリノフンダマシ」
「シロオビトリノフンダマシ」とかいう名前で呼ばれている
妙なやつだった!


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トリノフンダマシ(ネットから借用)



世の中に こんなものがいるとは知らなかったなぁ・・。

自然の世界は 知れば知るほど 面白い。




登山道の両側で ハコネウツギが綺麗な色を見せてくれています。

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白からピンクになるまでの色を見せてくれるこの花は
ハコネウツギといいつつ 箱根に自生しているものは少ないそうです。




今の時期は樹木の花が一斉に咲く時期で
大楠山が一段と華やかになります。

可愛らしい花ばかりでなく 地味ではありますが スダジイやアカガシ、コナラやクヌギ
などの樹木たちも今が盛りとばかりに花を咲かせています。

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スダジイの花

秋になったら美味しい実をいっぱいつけてください。



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アカガシの花




オヤブジラミもよく見ると小さい白い花をつけています。
花の下のところのチクチクがヒッツキムシになって服につくんですね。

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葉の上に尺取り虫がいるのを見つけました。

今日のカワセミ記者は ミクロの世界まで見えてきました!
バリバリだぜっ!


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でもこれが一体何の幼虫かは 分かりません・・。




中腹の展望場所に来ました。


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今日は雲が多くて丹沢などは見えませんが
青々とした新緑に覆われた大楠山の裾野は
みずみずしく 美しい姿をしていました。



後ろのマテバシイの林は ますます樹木が枯れて
日当たりよくなっていました。


でもよく見ると あちこちにすくすくと小さな芽が育っているし
ひこばえも伸びてきています。


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森や林が 世代交代しながらしっかり生きぬいて行く
頼もしい生命力を目にした感じです。




中腹の畑は 春を先取りした黄色い菜の花が一面に咲き広がっていましたが
今はすっかり枯れて 種が膨らんでいました。


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道に落ちている紫色の小さな花びらは・・?

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フジのようです。

上を見ると フジの木が樹々に絡まって伸びていました。


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満開の花の時期はとっくに過ぎていました。




草の間に背筋を伸ばして咲いているのはサイハイラン。


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おや またここに蝶か蛾の幼虫がいました。


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落ち葉に着いた小さい小さいキノコ発見!

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センボンタケとかいうやつの干からびた版かな?




草の間に マムシグサを見つけました。

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別の場所で見つけたものは いかにもマムシらしい茎の模様が
よくわかる姿をしていました。

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マムシグサにはウラシマソウのような糸はありません。

花の形は似ていますが 葉の形はウラシマソウとまったく違う形状です。


マムシ2 .jpg
マムシグサ

参考までに下の写真はウラシマソウの葉です。



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ウラシマソウの葉



ついでなので 失礼してマムシグサの花をめくって中を覗いてみました。


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おや?
みんなが 代わる代わる薮に入っています。
中に何があるのでしょう?


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カワセミ記者も覗いてみたら オオバウマノスズクサの花が咲いていました。

ホルンのような とても不思議な形をした花です。


おおばうまの・・.jpg


このウマノスズクサには毒があるので
ジャコウアゲハはあえてこの葉に卵を産みつけます。

毒の葉を食べて育つジャコウアゲハの幼虫は
当然 体内に毒を蓄積しているため 誰の餌にもならずに生き抜ける・・・というわけです。



フンの姿になってみたり 
毒を食べて毒まみれになったり・・。

虫たちは身を守るために 涙ぐましい工夫をしているんですね。



大楠山の登山道には エゴノキがあちこちにあって
今の季節に 良い香りの花を見ることができます。
 
道の途中でエゴの花びらが落ちていて
高いところに花が咲いていたので 
頂上までのあそことあそこと・・・と
エゴノキがあるところで 花を見られると期待しながら歩いていたのですが
どういうことか 下の方で見た以来 まったく出会えません。

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他の 何箇所かに茂っているエゴノキも確認しましたが
枯れているわけではないのに葉だけが茂るばかりで まったく花の気配がありませんでした。


2年に一度・・とか そんな感じで花がつくのかしら?

これは追求調査の必要あり・・・ですね。




やがて頂上付近までやってきました。


草の間に赤い実が目立ちます。

クサイチゴだったり・・・

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ヘビイチゴだったり・・・

hebiイチゴ .jpg



ヤブヘビイチゴだったり・・・。

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クサイチゴを食べてみましたが
甘くてとてもおいしい味でした。



山頂の駐車場のところの・・今まで てっきりゲンノショウコだと思っていた植物は
アメリカフウロという植物だということをエナガさんが教えてくれました。

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そういえばゲンノショウコよりやや小ぶり
で葉の形とかが違いますね。

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アメリカフウロ

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ゲンノショウコ(ネットより借用)


頂上の雨量計脇の展望台で昼食をとり 下山の支度をしました。


昨日の雨で 前田川方面への道は滑りやすいだろうと判断して
芦名口方面の道を戻りました。



帰りの道で ヒトスジキンカメムシのパンダみたいな幼虫と
キリギリスの幼虫を見つけました。

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きりぎり.jpg


今日のカワセミ記者は すごいぞ。


急に鋭い観察眼が備わっちゃって
ムシ博士のNさんみたいだぞ!

(この目 来月までもてばいいけどね)


葉に雨の雫を残したガマズミの花や
しっとり濡れたシダの葉に見送られて
今日のトレッキングを終了しました。

gamazumi .jpg


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posted by kogera at 22:36| Comment(0) | 大楠山トレッキング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする