2018年12月02日

 サンセットツアー「富士を望む里道巡り」

12月1日に サンセットツアーが行われました。


13:30に久留和海岸バス停に集合予定でしたが
ちょうどその一時間ほど前に同じバス路線上の前田橋バス停付近で火事が起き
周辺道路は渋滞が始まりかけていました。


火事.JPG


参加者の皆さんが集合場所へ近づきつつあるころ
車の流れはすっかり止まってしまい 
やがて
「遅れます・・」「間に合わないからキャンセル」・・など 
立ち往生で困っている参加者達から次々連絡が入ってきました。
 

とんでもないハプニングの中 
出発時間を延期してみなさんの到着を待ちました。


そんな ドタバタした中で 30名の参加者を得て 
今年のサンセットツアーはスタートしました。 




集合場所を兼ねた最初のスポットは「円乗院」です。


円乗院.jpg



会の代表からの挨拶の後 民俗郷土史家の辻井先生が
「久留和という地名の由来」「円乗院のこと」「子産石」のことなどを
楽しくお話しくださいました。


辻井氏話.jpg


久留和という地名の由来に定説はなく でも諸説いろいろあるとのお話しでした。


中に かつて北条政子がこの地に来て たいそう気に入り
『また くるわ〜』と言ったから・・・という説まででましたが・・ 

カワセミ記者はその説に一票だなぁ。




円乗院はへちまを奉納して 加持祈祷をしていただく「へちま加持」で知られています。


境内には 久留和海岸ならではの「子産石」がずらりと並んでいます。

子産石とは 久留和海岸でよく見ることができる
まんまるい石で 石の中から産まれてくる石なので
それにちなんで 安産や子宝に恵まれる石として
昔から大事に扱われているものです。


子産石敷石.jpg


辻井先生のお話しのあとは、円乗院を出て
国道を渡り 人家のあいだの裏道(三崎街道と言われる旧道)を進みました。



道はどこも 勾配がきついのぼり坂ばかり・・。

久留和は 海から急に山が迫っている傾斜地です。

でも この迫った山が北からの風を遮っているため
大楠地域の中でも 特に温暖なところなのです。


道から見える景色は 畑が広がっていてのどかな気持ちの良い眺めです。

ちょうど これから行く峯山の配水塔が遠くに見えまています。


配水塔.jpg



しばらく行ってさらに奥の道に進んだところでひと休みです。


休みながらずらりと並んだ庚申塔のお話しを聞きました。

庚申塔解説.jpg



庚申塔.JPG

写真中央にある庚申塔は 青面金剛像が両脇侍を従えた立派なもので
上下がホゾ継ぎされています。

庚申塔というのは 庚申講を3年18回続けた記念に建立したものです。


人間の体内には三尸(さんし)という虫がいて
それが 庚申(かのえさる)の夜になると寝ている間に体内から出てきて
その人の悪事を天の神様に報告すると言われていいます。


庚申講というのは
三尸が体から出て行くのを避けるために
庚申の日の夜に 近隣で集まっては
夜通し眠らずに天帝青面金剛を祀り 勤行を行っていた風習のことです。


庚申(かのえさる)の日というのは60日に一度巡ってきます。

この風習は今ではあまり行われなくなっているようですが
まだ続いているところもあるそうです。




首なし地蔵.JPG


庚申塔の横に並んだ この首のない地蔵群は  明治期の神仏分離と
廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)によるものらしいとの説明でした。

 ☆廃仏毀釈:明治維新の神仏分離によって起こった仏教破壊運動。




よく見ると馬頭観音も並んでいました。

馬頭観音.JPG

・・・ということは・・
この道は馬が行き来していたということ・・?




この庚申塔群のところから 狭い山道になりました。


山道.JPG



枯葉を踏みしめて歩く気持ちの良い山道ですが 
庚申塔や馬頭観音までが並んでいたということは・・・ 
この山道は 人々が大いに利用していた 往来道だったということなんですね。


DSCN8170.jpg


この道を登りきると広くて明るい峯山の尾根道に出ます。




さて 尾根道の明るい日差しの中でひと休みしながら 
この周辺で見られる野鳥や植物の話に耳を傾けました。


自然の話.jpg


自然の話2.jpg



尾根から見下ろすと下には秋谷から長井 三浦半島の先の方が見渡せました。


今日はあいにく霞んでいて 伊豆大島や 房総半島までは望めませんでした。



尾根からの展望.jpg





尾根を下った先の そのずっと奥に「峯山の大池」といわれる池があります。


この池には大蛇がいて 赤牛が近づくとそれを飲み込むそうで
池の水が少なくなると底に赤牛の影が見える・・・という話が伝わっています。


大池の話.jpg




この大蛇はこの大池に住んでいますが その尾の先は海に出ていて
ちょうど峯山を下った海岸の沖に見える
「尾が島」と言われるの島がその尾なのだそうです。





そんな面白い話を聞いて さらに 峯山の尾根をくだり
長者ヶ崎へ歩きました。


そろそろ日没の時間が近づいてきました。

さあ 日没に間に合うように急ぎましょう!



山を下る.jpg



今日の終着地点 サンセット鑑賞スポット の長者ヶ崎に到着です。



傾きかけた日差しの中で解散の挨拶とともに
今日のツアーを終了しました。


解散.jpg



解散後は サンセット鑑賞場所をそれぞれ選んで
ゆっくり日没を楽しんでいただきました。




残念ながら今日は一日中 空はぼんやりと霞んだ感じで
冴え冴えとした富士山や箱根の稜線は見えませんでしたが
なんとか 「尾が島」の向こうに沈む太陽を眺めることができました。


日没.jpg


そして さらに 30分後には 
空はますます赤く染まり ため息の出るような綺麗な日没に変化していきました。


30分後.jpg





かわせみ.jpg



posted by kogera at 22:21| Comment(0) | 観察会や活動の報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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