2019年05月19日

5月の大楠山トレッキング

なんとなく雨が降りそうな怪しい雲ゆきですが
天気予報ではなんとかもつらしいとのことで 今月のトレッキングは決行です。

今日の参加者は12名。

毎回参加のNさんは とにかく虫の大好きな虫博士オジさん。
今日は 歩き出す前に みんなに蝶の標本を見せてくれました。

標本.jpg




山は 先月よりさらに緑が濃くなって 瑞々しさが増しています。
さっそく登山道の入り口で マルバウツギの白い花が私たちを出迎えてくれました。

マルバウツギ.jpg


傍には スイカズラもひっそり花を咲かせていました。

スイカズラ.jpg



今日の芦名堰はシンとして 鳥の姿はありません。


芦名堰.jpg



一人で草むらをかき混ぜている虫のNさんは
もう何かを見つけたようです。

サンプル.jpg


抱えている図鑑を調べてヤハズカミキリと判明したようでした。

図鑑.jpg



いつも歩いている大楠山ですが 花や鳥だけでなく
こういう小さな昆虫が葉の影や 樹木の表面にいるんですねぇ。

今まで こういう小さな生き物たちは
カワセミ記者の目にはまったく見えていませんでした。

今日は目をこすってがんばりまーす。



道には マルバウツギだけでなくコゴメウツギも小さな花を咲かせていました。


こごめ.jpg



大楠山は日陰になっているところが多いので そのせいでしょうか
もともとの環境なのでしょうか シダの種類がとても多く自生している場所だと聞いています。


登山道を入ると まず 私でも見分けられる
リョウメンシダと アスカイノデが茂っています。

リョウメン.jpg
リョウメンシダ

アスカイノデの新芽は毛むくじゃらでまさにイノシシの手みたいです。

アスカイ.jpg
アスカイノデ


そして よく見かける感じの・・・ホシダ。

ホシダ.JPG
ホシダ


少し先が赤っぽくなっている ベニシダ。

ベニシダ.jpg
ベニシダ


頂上付近の茂みでられるジュウモンジシダ 

ジュウモンジ.jpg
ジュウモンジシダ

さらに それぞれに類似したいろいろな種類があるそうですが
カワセミ記者には判明できません!

専門家に言わせると 大楠山はシダの宝庫なんだそうです。

昨日の雨に シダたちはますます色を鮮やかにして茂っていました。


シダの生い茂る道を進むと日が差して明るくなります。



足元に白い花が落ちていて なんとなくいい香りが漂っています。

「あっ エゴの花だな」

大楠山の中の 私のお気に入りの花です。

えごのはな.jpg


高いところに白いエゴの花がいっぱい咲いているのが見えました。


えごのき.jpg


昨日の雨の雫をまだ抱えて 濡れた姿でいるのは・・・これは・・・何?

エナガさんが ツルカノコソウの花の終わった姿だと 
教えてくれました。


つるかのこ.jpg



トベラの花も雨つぶを抱えながら白い小さな花を咲かせて 独特の香りを漂わせています。

トベラ.jpg


花のあとには丸い実がついて やがて弾けると中に真っ赤な種を見ることができます。

この樹は海風に強いので 大楠地域では当たり前のように家囲いに使われているため
日常的によく見る樹です。



寒い時期にカマツカの木を見て 白い花を見たいものだと思っていましたが
残念ながら 花の姿は終わっていて見ることができせんでした。

カマツカ花後.jpg



キブシも花が終わってグルグリした実に姿を変えていました。


キブシ.jpg



日当たりの良い草むらに可愛い花が見えました。

ピンクの口紅を塗った小さな唇みたい。

ナワシロイチゴだったかな?

ナワシロイチゴ.jpg



イヌガヤの新芽が伸びていました。
葉先に新芽が出るのも面白い姿です。

イヌガヤ.jpg



カワセミ記者も 目をこすったので見つけましたよ!

小さい黒いやつが葉の上をゴソゴソやっています。


黒幼虫.jpg


これはN氏によるとアカタテハの幼虫だそうです。

images.jpeg
アカタテハ蝶(ネットから借用)


Nさんはもっと面白い幼虫を見つけました。

まるで鳥の糞みたいな姿をした幼虫です。

名前もそのまま・・・「トリノフンダマシ」だって!


ふんだまし.jpg


クモの仲間の幼虫だそうです。

鳥に食べられる心配はないだろうけれど・・・。

フンになる以外 他になにか考えられなかったのかね?


大人になったらどんな姿になる蜘蛛か調べてみたら
大人なってもトリノフンから脱しきれなくて
成虫自体が「トリノフンダマシ」や「オオトリノフンダマシ」
「シロオビトリノフンダマシ」とかいう名前で呼ばれている
妙なやつだった!


images-1.jpeg
トリノフンダマシ(ネットから借用)



世の中に こんなものがいるとは知らなかったなぁ・・。

自然の世界は 知れば知るほど 面白い。




登山道の両側で ハコネウツギが綺麗な色を見せてくれています。

はこねうつぎ.jpg


白からピンクになるまでの色を見せてくれるこの花は
ハコネウツギといいつつ 箱根に自生しているものは少ないそうです。




今の時期は樹木の花が一斉に咲く時期で
大楠山が一段と華やかになります。

可愛らしい花ばかりでなく 地味ではありますが スダジイやアカガシ、コナラやクヌギ
などの樹木たちも今が盛りとばかりに花を咲かせています。

スダジイ.jpg
スダジイの花

秋になったら美味しい実をいっぱいつけてください。



あかがし.jpg
アカガシの花




オヤブジラミもよく見ると小さい白い花をつけています。
花の下のところのチクチクがヒッツキムシになって服につくんですね。

おやぶじらみ.jpg



葉の上に尺取り虫がいるのを見つけました。

今日のカワセミ記者は ミクロの世界まで見えてきました!
バリバリだぜっ!


幼虫.jpg

でもこれが一体何の幼虫かは 分かりません・・。




中腹の展望場所に来ました。


展望.jpg

今日は雲が多くて丹沢などは見えませんが
青々とした新緑に覆われた大楠山の裾野は
みずみずしく 美しい姿をしていました。



後ろのマテバシイの林は ますます樹木が枯れて
日当たりよくなっていました。


でもよく見ると あちこちにすくすくと小さな芽が育っているし
ひこばえも伸びてきています。


次世代.jpg


ひこばえ.jpg



森や林が 世代交代しながらしっかり生きぬいて行く
頼もしい生命力を目にした感じです。




中腹の畑は 春を先取りした黄色い菜の花が一面に咲き広がっていましたが
今はすっかり枯れて 種が膨らんでいました。


菜の花.jpg




道に落ちている紫色の小さな花びらは・・?

フジ花.jpg


フジのようです。

上を見ると フジの木が樹々に絡まって伸びていました。


ふじ.jpg


満開の花の時期はとっくに過ぎていました。




草の間に背筋を伸ばして咲いているのはサイハイラン。


サイハイラン.jpg





おや またここに蝶か蛾の幼虫がいました。


毛虫.jpg



落ち葉に着いた小さい小さいキノコ発見!

小さいキノコ.jpg

センボンタケとかいうやつの干からびた版かな?




草の間に マムシグサを見つけました。

まむし3.jpg

 
別の場所で見つけたものは いかにもマムシらしい茎の模様が
よくわかる姿をしていました。

マムシ.jpg

マムシグサにはウラシマソウのような糸はありません。

花の形は似ていますが 葉の形はウラシマソウとまったく違う形状です。


マムシ2 .jpg
マムシグサ

参考までに下の写真はウラシマソウの葉です。



浦島.jpg 
ウラシマソウの葉



ついでなので 失礼してマムシグサの花をめくって中を覗いてみました。


mamushigusa.jpg




おや?
みんなが 代わる代わる薮に入っています。
中に何があるのでしょう?


入れ替わり.jpg


カワセミ記者も覗いてみたら オオバウマノスズクサの花が咲いていました。

ホルンのような とても不思議な形をした花です。


おおばうまの・・.jpg


このウマノスズクサには毒があるので
ジャコウアゲハはあえてこの葉に卵を産みつけます。

毒の葉を食べて育つジャコウアゲハの幼虫は
当然 体内に毒を蓄積しているため 誰の餌にもならずに生き抜ける・・・というわけです。



フンの姿になってみたり 
毒を食べて毒まみれになったり・・。

虫たちは身を守るために 涙ぐましい工夫をしているんですね。



大楠山の登山道には エゴノキがあちこちにあって
今の季節に 良い香りの花を見ることができます。
 
道の途中でエゴの花びらが落ちていて
高いところに花が咲いていたので 
頂上までのあそことあそこと・・・と
エゴノキがあるところで 花を見られると期待しながら歩いていたのですが
どういうことか 下の方で見た以来 まったく出会えません。

花無し.jpg


他の 何箇所かに茂っているエゴノキも確認しましたが
枯れているわけではないのに葉だけが茂るばかりで まったく花の気配がありませんでした。


2年に一度・・とか そんな感じで花がつくのかしら?

これは追求調査の必要あり・・・ですね。




やがて頂上付近までやってきました。


草の間に赤い実が目立ちます。

クサイチゴだったり・・・

kusaichigo.jpg



ヘビイチゴだったり・・・

hebiイチゴ .jpg



ヤブヘビイチゴだったり・・・。

ヤブヘビ.jpg


クサイチゴを食べてみましたが
甘くてとてもおいしい味でした。



山頂の駐車場のところの・・今まで てっきりゲンノショウコだと思っていた植物は
アメリカフウロという植物だということをエナガさんが教えてくれました。

ふうろ.jpg



そういえばゲンノショウコよりやや小ぶり
で葉の形とかが違いますね。

americaふうろ.jpg
アメリカフウロ

ゲンノショウnet.jpg
ゲンノショウコ(ネットより借用)


頂上の雨量計脇の展望台で昼食をとり 下山の支度をしました。


昨日の雨で 前田川方面への道は滑りやすいだろうと判断して
芦名口方面の道を戻りました。



帰りの道で ヒトスジキンカメムシのパンダみたいな幼虫と
キリギリスの幼虫を見つけました。

キンカメ.jpg



きりぎり.jpg


今日のカワセミ記者は すごいぞ。


急に鋭い観察眼が備わっちゃって
ムシ博士のNさんみたいだぞ!

(この目 来月までもてばいいけどね)


葉に雨の雫を残したガマズミの花や
しっとり濡れたシダの葉に見送られて
今日のトレッキングを終了しました。

gamazumi .jpg


shidanomichi .jpg




かわせみ.jpg

posted by kogera at 22:36| Comment(0) | 大楠山トレッキング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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