4日前に行われた「冬の野鳥観察会」に参加してくださった方の参加があって
2月のトレッキングは12名の団体です。
芦名堰は野鳥もカメラのおじさんたちもいなくて
寒々しく ひっそりしていました。
登山道に入るとすぐに目に付くアスカイノデ。

毛深い手をぎゅっと握っていました。
テカテカした赤い実をつけていたアオキの実はすっかりなくなって
花芽が伸びていました。

数ヶ月前に真っ赤な紅葉を楽しませてくれたハゼノキは
すっかり葉を落として、
足元に柔らかそうな新しい枝を伸ばしていました。
世代交代ですね。

日当たりの良い場所にオニシバリがクリーム色の花をつけていました。

「枯れ草の間にホタルカズラが出ているわよ」

エナガさんに言われなければ気づかずに踏み潰して過ぎるところでした。
4月になったら また可愛い花が見られるかしら?

(去年4月に撮影したホタルカズラの花)
今月のトレッキングの参加者は みなさん勉強熱心で、
花や草を見る度に、その名前を尋ねたり書き込んだりしています。

毎年講師を招いて行なっている植物観察会の時より熱心な学習会になっています。
これ何?

「コセンダングサ」
これは、ハコベ?
「違います。ノミノフスマ」

これは アザミ?
「タイアザミ」
「春から夏に咲くアザミは ノアザミ。
これは秋から冬に咲くタイアザミ」

これはハルジオン?
「はい。花がちょっと垂れていて、葉が茎を包んでいるのでハルジオン。」

「違いは茎のところの葉のつき方にあります」
だいたいどんな植物でもすぐに答えられちゃうエナガさん。
すごい!
「これはコウヤボウキの花が終わったものよ」

カワセミ記者なんか知らないことだらけ。
「いや・・葉が違うでしょ・・」
「◯◯だと思う」
「そうなんだ・・」と 学習熱心団体のトレッキングは どうも進行が滞りがち・・・。


快晴とはいい難い雲の多い日でしたが、
中腹からの眺めは 遠くに丹沢が見えました。

マテバシイの林は、すっかり枯れ果てていて
ナラ枯れ被害を目の当たりにする光景が広がっています。



日当たりがよくなったので
成長の早いカラスザンショウやアシタバが伸びていました。
マテバシイの実が落ちていましたが、もちろん今季のものではなく
古い実でした。

ツヤツヤした実ではなくて寂しい感じです。

ナラ枯れ被害は大楠山のいたるところに広がっていて
登山道途中のコナラの大木も被害にあって伐採され
周辺はすっかり開けて明るくなっていました。

途中の菜の花畑はすっかり花が咲いて、カワズザクラは 盛りを過ぎていましたが
黄色とピンクの鮮やかなコントラストを作っていました。


畑の向こうには房総半島が眺められました。
この場所には登山道を覆うように枝を広げたクスノキがあります。
今まであまり気にしていませんでしたが、葉の間をよく見ると
新芽が伸びていました。
真っ赤な新芽でした。
クスノキの若葉は黄色っぽい色をしているけれど、
葉になる前の芽の時はこんなに赤かったとは知りませんでした。

赤い芽が 黄色い若葉になって やがて青々とし他緑の葉になるなんて・・
クスノキ お前は信号か!
ふわふわ風に乗って飛んで来た種は・・・?

テイカカズラの種みたいです。

(ネットから借用)
テイカカズラの種は面白い形の鞘から出てくるんでした。
山頂近くまで来て、
いつもウラシマソウが群生している場所を確かめると、まだ2月というのに
早々とウラシマソウの葉が出ていました。

今年は花がたくさん咲くかな?
花ワラビが2種類、並んで出ているところで
それぞれの栄養葉(というのかな?)の違いを確認しました。

上がフユノハナワラビ
下がオオハナワラビ。
いずれも胞子葉は枯れてしまったようですね。
さて、山頂に到着。
ナノハナの向こうに遠く江ノ島が見えました。

一行の中から「今の時期にヒゴスミレを確認したいな」という声が出たので
ナノハナ畑の向こうまで行って お弁当を広げることにしました。

ナノハナの向こうは 去年の台風で被害にあった倒木が切られて
積み上がっていました。
倒れた樹の根元あたりを探すと、白い小さいヒゴスミレの花が見つかりました。

倒木の切り株に寄りかかってお弁当を広げ、帰りは芦名口へ下るグループと
前田川へ下るグループに分かれて解散しました。

学習熱心な2月のトレッキングでした。

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