こんな陽気ですから、今日はきっと色々な花たちに出会えることでしょう。
早速、登山道行くまでの土手に 春の一番手が日を浴びていました。

むらさきけまんとノゲシです。
芦名堰はどうでしょう?

誰かいるかな?
何かいるぞ。

枝でカワウが朝日を浴びていました。

クチバシの付け根の黄色い部分が顔の方に
尖って入り込んでいるのはウミウ。
幅があるのはカワウ。
野鳥観察会でこの違いを教えてもらったことがありました。
これはカワウですね。

芦名堰でカワウに出会ったのは、カワセミ記者は初めてのことです。
登山道の入り口は日が当たらないのでちょっとひんやりした空気ですが、
しばらく行くと暖かい春の日差しを感じます。
足元にはツルカノコソウやヒメウズが小さい花を咲かせていました。

ツルカノコソウ

ヒメウズ
道にオオシマザクラの花びらを見つけました。
高いところから風に運ばれたのでしょう、
見上げても咲いてる花を見つけられませんでした。

ヤシャブシの花がたくさん落ちていました。
まるで毛虫みたい・・・。

先月も同じように落ちた花を見つけたので比べてみたら花が固そうです。

先月撮った写真
ヤシャブシの木は古い実がついているので 見上げたらすぐにわかります。

しばらく行ったところのエノシマキブシが かんざしのような可愛い花を咲かせていました。


カワセミ記者は、キブシの木が「雄雌異株」だということを今まで知りませんでした。
・・かとおもえば、両性花もあると言うから油断ならないなぁ。
つまり、春に花は咲くけれど
たまに 実がつかないキブシの木もあるってことなんだな。
春の代表選手たちが金色の花を広げていました。


これは、萼がめくれていないからカントウタンポポですね。
この クルクルは誰の新芽でしょうか?

すぐそばに伸びているこのシダは クマワラビかな?

大楠山登山道のあちこちに、アオキの木がありますが、
これも雄雌異株と言われるでものなので、
赤い実がつく木があったり つかない木があったり。
今の時期に、よく観察すると、雄株の花と雌株の花の違いを見ることができます。
アオキ雄花

アオキ雌花
よーく見ないと分かりませんが、そんな違いを確認しながら花を見るのも楽しいものです。
展望の場所に来ました。
霞んでいて遠くがよく見えません。

眺めの左手前に 桜の木のようですが
白っぽいのと赤みを帯びた2種類の木が見えました。

この色の違いこそが「オオシマザクラ」と「ヤマザクラ」の違いですって!
全体に白っぽくて葉も一緒にでてくるのはオオシマザクラ。
何となく赤みがかっている 手前の樹はヤマザクラ。
早速、頭上に花を咲かせたオオシマザクラの木を見つけました。

確かに白っぽくて葉が一緒に出ています。
東側が開けた菜の花の畑ところでは
先月にはまだカワズザクラが花をつけていましたが
今はすっかり葉が茂った樹木になっています。


(2月に撮った写真)
周辺の木に絡まりながらアケビが綺麗な花を咲かせていました。

葉っぱが5枚の ゴヨウアケビですね。
足元のこれは・・・ハルジオン。
先月、ヒメジオンとの見分け方を勉強したばかりです。

道を進むとあちこちにウラシマソウの葉が出ています。
今年は随分増えて、景気良く咲きそうです。



蕾をよく見ると、細長い苞の中にウラシマさんの赤い釣り糸が
折りたたんでしまわれていた様子がわかります。

山頂近くの土手に ノイチゴが花を開いていました。
数ヶ月後のトレキングで美味しい実が食べられるかな。

(2年前に撮った写真)
今の時期は新コロナウィルスの感染対応策で
美術館・映画館・ショッピングセンターなど、屋内でのお楽しみができないからか・・・
平日ですが、なんだか いつもよりハイカーの数が多いようです。

今日はじっくり山頂のスミレを観察しました。
よく見かける普通のスミレ。

タチツボスミレ

ちょっと白っぽいスミレ

葉のスペード型が長めなので違う種類かな

タチツボスミレとは葉の形が全く違うヒゴスミレ
スミレは、とても種類が多いのだそうです。
先月は、どんな花かな・・・と 茂った葉を見ただけでしたが
今日は「アマナ」の花を見ることができました。


帰りは芦名口に出るグループと 前田川に下りてニリンソウ周辺の
草取りをするグループに分かれて解散しました。


下りの道端にはトリカブトがたくさん茂っていました。
他にもカンスゲや キランソウ、カキドオシなどが目を楽しませてくれました。

カンスゲ

キランソウ(別名:じごくのかまのふた)

カキドオシ
オニシバリはジンチョウゲの仲間だから 花がいい香りときいたけど・・と言う声があったので、
道中、みんなで気にして歩いてきましたが 山頂までの道では花に出会えず
下りの道でやっと花に出会えました。

さっそくみんなで代わる代わる 小さな花に鼻をくっつけてクンクンやってみましたが、
なぁ〜んの匂いもしませんでした。
がっかり!
やがて 大楠でもめずらしい「滝」ところに出て、そのまま前田川に沿って歩きました。


イワボタン・タニギキョウ・キュウリグサなんていうのも教えてもらいながら歩きました。

イワボタン

タニギキョウ

キュウリグサ
前田川に沿った道は いたるところに二リンソウが広がっているので
いまの時期に歩くと 可憐な白い花とともに歩ける楽しさを味わえます。

ところが最近は 外来種のトキワツユクサが圧倒的な勢力で広がりはじめ
ニリンソウを飲み込みつつあります。
川に沿いのニリンソウの群生が、
外来種のトキワツユクサに飲み込まれそうになっている所があるので、
わずかの力でもできる限り抜いて ニリンソウを守りましょう・・・と、
今日は それぞれ持参した袋を広げて 残りの30分はトキワツユクサの除草に励みました。


どれほどのことができたか分かりませんが、回を重ねていくうちに
少しずつでもトキワツユクサが勢力を落としてくれるといいのですが・・・。
巷の新コロナウィルス感染の不安から ちょっぴり解放された3月の大楠山歩きでした。

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